市政の動き-議会報告

【24.05.26】NO.2227古くて新しい太陽熱利用 ソーラー給湯システムでCO2削減

伊那市は太陽熱利用システム補助金 設置費用の概ね2/3・上限60万円

   4月に行われた伊那市議会との交流事業と市民福祉委員会の行政視察で太陽熱給湯設備が脱炭素・再エネ推進の有力施策になりうることが確認されました。市民福祉委員会では5月1日の臨時議会後に知立の太陽熱温水器メーカーであるチリウヒータ㈱の川合副社長からソーラー給湯システムの説明を受けました。その後、太陽熱システムのCO2削減効果のデータも頂いたので、その内容をお知らせします。

ソーラー給湯システムとは何か

 多くの方が太陽熱温水器と言えば屋根の上に温水タンクを載せて、太陽熱で温めるものを想像しますが、最近は様々なタイプがあり、自然循環式と強制循環式の2タイプに分けられます。
自然循環式太陽熱温水器
 自然循環型は水道水の圧力で太陽熱集熱器に水を送り温めるものです。貯湯槽と集熱器が一体となっているため、貯湯槽の重さが屋根に負荷されますが価格は35万~45万円程度です。寒冷地では水の凍結が心配です。
強制循環式ソーラーシステム
強制循環式ソーラーシステムは
集熱器に熱媒の不凍液を循環させ、地上の貯湯タンクの中の熱交換器でお湯を沸かします。特徴は①マイナス40℃でも凍らない。②貯湯槽の腐食や清掃は不要で水も汚れない。③屋根に乗せるコレクターは1面で37㎏で屋根に優しい。④既存の給湯設備との併用も可能。価格は集熱器の数で異なり、3面で約100万円です。  

家庭からのCO2 の1/3は給湯から

ソーラーシステムによるCO2排出量削減効果は地域の寒暖差によって異なりますが伊那市のデータではソーラーシステム1台当たり年間1~2トンと書かれていますが、ソーラーシステム振興協会の名古屋市での(4人家族)公表値は下表のとうりです。ソーラーシステムを千台設置すれば年500トンのCO2削減効果が期待されます。

知立市の30年目標は CO2 19万トン削減

知立市の環境基本計画での目標は13年度比約19万トンのCO2を削減することになっています。20年度には7万5千トン減少し、30年目標まで残り11万4千トン減らさなければなりません。太陽光発電容量では28万5千kw必要。  

あまりに少ない知立市の補助金

  住宅用太陽熱利用システム導入に対する知立市の補助金は、
・強制循環型システム=7万円
・自然循環型温水器=3万円
で申込み手続きの煩雑さを考えると設置意欲をかりたてるものになりません。伊那市のように市民の設置意欲やメーカーの販売意欲がわくような補助金額が必要です。
朝日新聞によれば、太陽熱温水器の始まりは知立からです。地場産業とも言えるのでは。

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