市政の動き−議会報告
【24.07.21】NO.2234こどもの貧困は「適切な養育及び教育並びに医療を受けられないこと、多様な体験の機会が得られないこと」
令和7年度からの第3期知立市子ども・子育て支援事業計画策定に向け、審議会を開催
子どもの貧困対策等を盛り込んだ第2期知立市子ども・子育て支援事業計画は今年度で5年間の計画期間が終了します。市は令和6年度第1回知立市子ども・子育て会議(5月30日)を開催し、第3期計画の骨子案(非公表)を示し、計画策定の協議を始めました。そうした中で、子ども家庭庁などの関係機関連名で「こどもの貧困解消」に向て、都道府県と政令指定都市に事務連絡を出し、市町村を含めた貧困対策の一層の取り組み強化を求めました。
貧困解消へおとなになるまで切れ目のない支援を
事務連絡は、「子どもの貧困対策の推進に関する法律」の一部改正と名称変更によるものです。名称を「こどもの貧困の解消に向けた対策の推進に関する法律」に改めるとともに、目的及び基本理念の充実が盛り込まれていると説明しています。目的及び基本理念では「解消すべきこどもの貧困について、「適切な養育及び教育並びに医療を受けられないこと、多様な体験の機会が得られないこと」「権利利益を害され及び社会から孤立することがないよう」対策を総合的に推進する」としています。また、「こどもの貧困の解消に向けた対策は、貧困の状況にある者の妊娠から出産まで、及びそのこどもがおとなになるまでの過程の各段階における支援が切れ目なく行われるよう推進されなければならない」としています。
NPO調査で「夏休みはなくてもいい」等が6割
日本の子どもの貧困率は13・9%=7人に1人が貧困といわれています。困窮から抜け出す支援を全国的に行っているNPO法人キッズドア(東京)の支援を受けている家庭(23年度末4500世帯)を対象とした「2024夏 子育て家庭アンケート」では深刻な実態を報告。小学生・中学生の夏休みについて、◆6割の保護者が夏休みについて、「今より短い方がよい」または「なくてよい」と考えています。その理由の上位は、生活費が増加するなど(グラフ参照)です。◆夏休みに海水浴や家族旅行等の計画は1割未満で余裕のない状況を報告しています。
第3期は奨学金の拡充、学童保育育成料免除を
知立市においても、同様な状態の家庭があるのではないでしょうか。夏休み対策として、緊急に給食費相当の支援金給付を実施すべきです。そして、第3期子ども・子育て支援実施計画では、学童保育の育成料免除、高校生への奨学金の支給対象拡大及び金額の引上げ、大学生への奨学金支給及び奨学金返済支援、住宅手当創設など経済支援の拡充が求められているのではないでしょうか。従来枠を超えた対策が待たれています。