市政の動き−議会報告

【24.11.03】NO.2248 介護・福祉・医療などで懇談 予防接種補助事業の遅れ指摘

県内全自治体の現状調査結果示し 介護・国保・福祉について改善要望

  愛知自治体キャラバン実行委員会は10月22日、介護・福祉・医療などの社会保障の施策拡充を求め知立市及び市議会に陳情書を提出、懇談しました。その中で、他自治体と比べて知立市が遅れている事業として、介護保険の低所得段階の保険料軽減、任意予防接種事業への助成事業、18歳年度末までの医療費助成制度が遅れていることが指摘され、改善を要望されました。

帯状疱疹未実施・未予定自治体は10自治体のみ

調査項目は子どものインフルエンザ、おたふくかぜ、MRワクチン、麻疹ワクチン、帯状疱疹。この中で、帯状疱疹ワクチンは新たに10市町が助成を開始し、44市町村(81%)が助成を行っています。帯状疱疹は加齢に伴い増加する傾向にあり、50歳を境に発症率が急激に上昇し、70歳以上での発生頻度は千人あたり10人以上となります。合併症や帯状疱疹後神経痛によって長期間苦しむ患者が多いのでワクチンによる予防が重要です。ワクチンは2種類あり、1回接種でよいビケンと、2回接種必要なシングリックスがあります。助成内容は前者が4000円、後者は1回につき1万円が大半です。  

18歳年度末まで医療費無料化83%の自治体が実施

愛知県内ではすべての市町村が愛知県の補助基準(通院:義務教育就学前、入院:中学卒業まで)より独自に拡大して実施しています。「通院・入院とも18歳年度末まで無料(予定を含む)」にしているのが45市町村(83%)に拡がっています。一方、実施していない自治体は知立市を含め9自治体のみです。愛知県制度の対象範囲は、2008年度以降拡大されていませんが、全国では福島県、群馬県、鳥取県が県制度として通院・入院とも18歳年度末まで自己負担・所得制限なく窓口無料としています。国の制度としても全国市長会議や全国知事会でも子ども・子育てに関する決議や提言が出され、この中で子ども医療費について全国一律の国の保障制度創設への要望が出されています。
 

介護保険料の低所得段階の保険料減免を

4月から始まった第9期介護保険事業計画における県内の平均保険料は5957円で前期から225円の引上げとなりました。知立市は第8期は据え置きましたが第9期は一気に1110円値上げして5760円になりました。さらにそれまでの低所得段階保険料の減免制度も廃止し、国基準としました。県下では国基準より引き下げている自治体が25市町村(46%)あります。最も低くしているのがみよし市で安城市、刈谷市、碧南市、岡崎市、西尾市、豊田市も下げています。保険料の大幅引上げで、保険料が払えない人が増えないよう、減免制度の改善が求められます。  

認知症予防「もの忘れ検診」事業の実施を

  認知症の人は年々増加していますが、最近では早期の発見・治療で進行を遅らせることも可能となっています。名古屋市は2020年から65歳以上の市民を対象として認知症を早期に発見して適切な治療につなげることや、予防のきっかけを作ることを目的とした「もの忘れ検診」を自己負担なしで始め、23年度からは精密検査についてもほぼ自己負担を無料にして実施しています。知立市も認知症の予防とともに介護費用の負担軽減のためにも実施を検討すべきです。

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