【24.11.10】NO.2249 日本被団協がノーベル平和賞受賞後初の 24年度 県内被爆者行脚が知立市へ
被爆80年には日本政府も核兵器禁止条約に参加を
愛知県原水爆被災者の会(愛友会)は10月27日、2024年度県内被爆者行脚で知立市を訪問・懇談をしました。行脚の目的は、核兵器廃絶及び被爆者への援護施策の拡充を要請するもので、愛友会副理事長の丹羽洋子氏、理事の滝本ひろし氏と事務局長の大村義則氏が訪問。日本共産党市議団の佐藤おさむ、中島たかし市議が同席しました。
なぜ、日本被団協にノーベル平和賞が増られたか
10月11日ノルウェーの首都オスロにあるノーベル委員会から24年のノーベル平和賞は日本の被爆者団体である「日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)」に授与するとの発表がなされました。被爆者行脚の懇談の中で事務局長の大村氏から受賞理由と意義が話されました。
日本被団協が選ばれたのは、80年前に原子爆弾の非人道的な被害を受け、自分たちと同じ苦しみを地球上のだれにも味あわせてはならないと、今日まで一貫して核兵器の使用禁止、廃絶を求めて、自らの苦しい体験の証言を通して訴え続けてきた活動と被爆者一人ひとりの働きが高く評価されたものです。ノーベル委員会は今日の、核兵器が使用されかねない国際情勢のもと、核兵器は使われてはならないという「核のタブー」が危機に瀕し始めたことを世界に知らしめるために「日本被団協」に授与したことの意義を強調しています。
被爆者行脚「要請書」への知立市の回答
被爆80年を迎えるにあたっての「24年度被爆者行脚」要請書に対して知立市は以下のように回答しました。
◆首長、議会議長は、「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名」に署名してください。
・市長として署名します。
・議長としての署名は見合わせていただきます。
◆県下の市町村では、自治体内に居住する被爆者へ、予算を伴う援護施策を自治体独自で行っているところが32自治体となっています。自治体独自での実施及び実施しているところは施策を拡充してください。
・被爆者手帳所持者へは、一人年1万円を被爆者見舞金として支給しています。今後の拡充については考えておりません。
◆被爆者二世に対して、「被爆二世健康記録簿」の申請・交付が、きちんと行われるように、制度の周知、医療費助成を実施してください。
・現時点で医療費助成を行う考えはありません。
◆被爆体験の継承事業をさらに広げてください。
・毎年継続して、戦争体験の話を聞く会や戦争を題材にした学習を国語や社会、総合的な学習等の授業の一環として行っています。今年度も小中学校10校で実施した。昨年度は更に、小学6年生を対象に広島平和祈念館被爆体験伝承者による市内一斉オンライン講話を実施。今年度も同様の活動を11月29日に実施予定。
被爆二世の遺伝による 被害も赤裸々に
事務局長の大村氏は自らも被爆二世であり、被爆者であった父が
被爆後50年もの間、被爆者であったことを語らなかったことと、自分や姉の子どもも生まれた時に障がいを持って生まれたり、生まれてすぐに亡くなったことも淡々と話されました。
国への意見書提出を求める請願を知立市議会
愛友会から政府に核兵器禁止条約への調印・批准を求める意見書提出を求める請願書が共産党議員団に託されました。議員団は紹介議員になるだけでなく他会派議員にも紹介議員参加を呼びかけ、12月議会に提出します。