【25.09.21】NO.2290 市民の命を脅かしている危機的暑さ 温暖化対策の抜本的強化は待ったなし!
このままでは酷暑対策は進まない。 再エネの最大限活用と樹木の力活用を
知立市議会は9月12・16・17日の3日間にわたって一般質問を行いました。その中で、中島たかし議員は「ゼロカーボンシティ実現と酷暑対策について」と「加齢性難聴対策について」の2テーマで質問しました。今週と来週の2回に分けて温暖化対策に関する一般質問での内容についてお知らせします。
酷暑化は21年以降 +2・38℃急激上昇
下のグラフは気象庁が9月に発表した毎年6月〜8月の平均気温の推移を示したものです。1991年から2020年までの平均気温を0とした時のその年の平均気温からの偏差を表したものです。これを見ると21年以降に急激に気温が上昇しており25年は+2・36℃上昇しています。それまでは100年で1・38℃しか上がっていなかったのにわずか5年でこれほど上がるとは驚きです。
30年までに炭酸ガス46%削減では気温上がる
知立市の環境基本計画では30年までの知立市全体での炭酸ガス排出量を46%削減するとしていますが22年段階の現況は19%削減に留まっており、排出量が樹木等による吸収量を下回らなければ炭酸ガス濃度は上がり続けます。下の表は知立市の目標と現況値です。市内の再エネ導入容量は 約2倍になっていますが、再エネ導入比率は23年度段階で8%弱に留まっており、全国比率19・3%と比べると大きく遅れています。
削減目標達成には 再エネ導入拡大を急げ
全国的には太陽光発電の中でも10Kw以上が大半を占めているのに対して知立市は10Kw以下が大半です。知立の状況からすれば戸建て住宅への設置が多いのは当然で、更に戸建て住宅への太陽光発電設備の設置に力を入れるべきです。環境省の民間企業等による再エネ導入補助金は戸建て住宅に対して7万円/㎾の補助を出しています。中部電力ミライズ(株)等の初期投資ゼロでの設置はこうした制度を使っていると思われます。市としても太陽光発電容量を大幅に増やす計画を立てるよう強く要求しました。
太陽熱温水システムの有用性について
知立市は強制循環型太陽熱温水システムに対する補助金を今年4月から補助額を7万円から10万円に引き上げましたが、昨年度までの補助件数は6件にとどまっています。中島たかし議員は今年4月末に自宅に設置した太陽熱温水システムのメリットを紹介し、ガス使用量の大幅な削減と太陽熱吸収効果について紹介し、市として導入促進を図るべきではと質しました。
木の炭酸ガス吸収と 気温を下げる効果活用を
樹木や農作物等の植物は炭酸ガスを吸収して成長し、葉からの水分蒸散で気温を下げています。樹木の剪定枝を焼却ではなくチップ化して地中に戻すことで炭酸ガス削減を進める事を提案しました。