【25.09.28】NO.2291 知立市エコプランも CO2排出量削減進まず計画未達か
市役所関連での炭酸ガス排出量の 66%が電力使用に起因
9月16日の一般質問で中島たかし議員は知立市の地球温暖化対策について質問しましたが、市全体の状況については先週号でお知らせしましたので、知立市と関連設備での炭酸ガス排出量削減計画(知立市エコプラン)の進捗状況と今後の計画見直し計画についてお知らせします。
エコプランでの炭酸ガス削減目標は51%
知立市エコプランで炭酸ガス排出量の推移は右表のようになっています。これを見ると17年は排出量が増えていましたが20年には減少に転じ、23年段階では17・3%削減に留まっています。今年3月に改正された30年までの目標は51%に引き上げられており、抜本的な削減計画が必要です。
使用電力を太陽光発電に替えることが必要
知立市の施設、活動の中で排出される炭酸ガスはほとんどがエネルギー由来であり、その中で電気の使用が66%を占めています。市役所が使用する電力をすべて再生エネルギーに変えれば排出炭酸ガスの66%が削減されます。昨年度知立市は市の施設への太陽光発電設置可能量調査を行っていますが、その半数の22施設で発電容量542kwの設置が可能と答弁がありました。また、現在市役所には屋根貸による太陽光発電設備が設置されていますが、全量売電のため、炭酸ガス排出削減量にカウントしていませんが、排出削減に貢献しているのですから削減量に入れてもよいのではないかと指摘しました。
市駐車場へのカーポート式太陽光発電を提案
夏場に市役所の駐車場に車を駐車しておくと、社内温度が40℃ぐらいまで上がり、車の屋根は70℃程度になります。その熱が市役所近くの気温を上げています。カーポート型の太陽光パネルを設置することで、車への蓄熱を防ぎ、そのエネルギーを電気に変えることで炭酸ガス排出量を削減できる一石2鳥の策ではないかと提案しました。大型商業施設の駐車場でも同じ事が言えます。イオンモール豊川に中部電力ミライズが設置した設備は1・3メガワットで年間発電量は150万kwで日よけと雨除けの効果も発揮しています。環境省の「民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業」を活用しているのではと思われます。知立市が学校へ設置する太陽光発電も民間事業者からのリースで行うが、駐車場への太陽光パネル設置も初期投資なしで国の補助金が活用できるのではないでしょうか。
学校への太陽光発電設備設置で大幅削減
今年度学校体育館への空調設備導入に併せて、校舎屋上への太陽光発電設備が設置されますがその容量は666・12kwで335トンの炭酸ガス削減が期待されるとの答弁がありました。また、23年度から市役所施設への電気の供給を刈谷知立みらい電力に替えましたが、炭酸ガス排出係数が大きく下がっており、それによる削減効果も大きくなっています。刈谷知立みらい電力は将来的には地域電力会社として地域の卒FIT電力も買い上げ供給も広げる予定になっており、公共施設と地域の発電量が増えれば知立市全体の削減目標を達成できるのではないかと訴えました。